かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

私と公文式

私と公文式(30) こんな所に公文式

「私たちが生きる世界の至る所に公文式がある。」なんて言い方をすると、公文の教室がコンビニみたいにいっぱい存在しているように思われてしまうかもしれません。 かつて、創始者である公文公(とおる)が「風呂屋の数ほど教室をつくれ!」と語った逸話はさて…

私と公文式(29) 引っ越し顛末録 後編

「集会所」と聞くと、万年ぼっちプレーヤーの私は、一人でクエストを受注して狩りに出発していく、哀しきゲーマーの姿をまず想起してしまいますが、話を本筋に戻しましょう。 「集会所」で公文の教室を開く。 寺子屋式の教育を標榜する公文にとって、地域に…

私と公文式(28) 引っ越し顛末録 前編

このほど、家内とはじめた「公文式ほなみ教室」を引っ越すことと相成りました。 売り家になっているところを、大家さんのご厚意で間借りしていたわけですから、いずれこの時が来るだろうことは、開設当初から分かっていました。 それでもいざ、買い手がつい…

私と公文式(27) 縮約のすすめ

私がこうして「ああだこうだ」と、心にうつりゆくよしなしごとを紡いで、曲がりなりにも文章をものすことが出来ているのは、やっぱり公文の国語が効いていると思うのです。 長い付き合いと言うより、もはや腐れ縁。数々の名所やお気に入りスポットはあれど、…

私と公文式(26) ひとりで行くもん

ちょっと前のCMで「くもん行くもん♪」というのがありましたが、あれは「やってて良かった」に次ぐ良作でありました。 江戸の大昔ですと「○○の通いはじめは傘と下駄」というキャッチーなフレーズがあったわけですが、「公文式、通いはじめは親と子と」一緒…

私と公文式(25) エスカレートお楽しみ会

クイズ大会から二年、三年が経過するうち、私も高校受験から例の「軍隊学校」生活に突入したものですから、自然と公文とも距離が出来ていきました。これがもしかすると今までの人生の中で、一番公文と疎遠だった日々かも知れません。 ですからその頃は、母の…

私と公文式(24) 謎のお楽しみ会

私が小学校高学年の時でしたでしょうか、母が教室を開設しました。そんな母から「これまで通っていた教室ではどんなイベントをしていたのか」という質問を受けた現役公文生の私は「公文には必ずお楽しみ会があるものだ」と提言したのを覚えています。 そんな…

私と公文式(23) お菓子と集中学習

私が通っていた教室では年に二回、夏休みと冬休み前の教室日にお菓子がもらえる日がありました。 別にとりたてて「会」と名の付くことはしていませんでしたが、ほかに呼びようがあまり思いつかないので、とりあえず「お楽しみ会」と呼んでいました。 その日…

私と公文式(22) 魔のゴールデンタイム

学校から帰ってきて、茶の間のテーブルに陣取る。おやつを食べて、さて公文をはじめようかしらとなるのが、だいたい四時半かそこら。 平日の夕方四時~五時台と言えば、NHKの子供向け番組のゴールデンタイム。六つ年下の弟がおじいさんとおばあさんの相撲…

私と公文式(20) 迎えを待ちながら

今日の学習を終えた子供が、湯上がりみたいな顔をして窓辺に立ち尽くしています。というか、寧ろ窓辺に張り付かんばかりにして、一心に戸外を見つめる姿を目にすると、さっきまでのナマイキボーイもたちまち健気に見えてくるから不思議なものです。 大事な子…

私と公文式(19) くもんバッグ

このほど、くもんバッグがリニューアルされるそうで。 私が入会した頃などは、そうした名の付くものがなくて、せいぜいクリアケース的な、それこそ子供ウケからはほど遠いものが、有料物品としてあったくらい。 だからバッグは、人それぞれ。だいたいはラン…

私と公文式(18) マスクの子供達と

出会ってこの方、マスクの顔しか知らない子達もあります。 なにせ「ほなみ教室」を妻と一緒に引き継いで以来、この教室の歩みはコロナと共にあったわけなのですから。 近頃はずいぶん、目元の様子からその日の調子であるとか、微笑をたたえているとか、今日…

私と公文式(17) 妻、開設する。

公文式エッセイ第17弾! いよいよ、妻と私の公文教室が始動。一学習者から指導する立場へ、そして経営側にまわった篇に話を進めて参ります。

私と公文式(16) 算数でバグったら

公文の算数・数学がどんなものであるか、こればっかりは、一度やってみた人でないと分かるものではありません。 裏を返せば、一度やってみれば分かる。良い意味でそのヤバさが分かるかと思います。 キーワードは「バグる」。 誤解をおそれずに言えば、公文の…

私と公文式(15) 忘れ得ぬひとびと

教室の顔は、何と言っても指導者でありますが、教室の雰囲気をつくるのは、やはりあの採点スタッフなのではないか、と私は思うのです。 あしかけ三十年、生徒として通っていた時代から今に至るまで、実に様々な採点のおばちゃんや、お姉さんに出会ってきまし…

私と公文式(14) 麦塾の夏休み

私が通った大学は毎年、大規模な人数が前期と後期に分かれてぞろぞろ教育実習へ行くので、とにかく夏休みが長かったのです。ですからその間は、蒸し風呂みたいな東京をすたこら離れて、秋風がだいぶ冷たくなるまで帰省していました。もちろんぶらぶらばかり…

私と公文式(13) シャッキン王と私

小さい頃よくテレビで取り立て屋が「借金返せヤ!」なんてドラマをやっていました。だから借金とは、いかにしたら返せるものか親に尋ねたところ、とにかく一生懸命仕事して返さなくてはならないし、そもそも返せない借金をしてはならぬ、と教えられたもので…

私と公文式(12) クモンする私

パソコンを覗き込んでいる妻に「なんかちょっと最近、このシリーズ、あなたの思い出に傾いてきてない?」と言われて、ドキリとする土曜日の午後。当初は教室だよりに載せるから書け、と言われて書いていたのが、いつの間にか能動的に書き進めるようになって…

私と公文式(11) ぼく、プロパガンダ

もちろん後になって聞いた話です。中新田の旧教室に通っていた頃は、私が広告塔として機能していたらしく、同級生を中心に入会者がけっこう増えて、母が先生にお礼を言われる、なんてこともあったそうです。そんなことに思い致すこともなく当時の私は、なん…

私と公文式(10) くもんが来た!

最近のCMで「くもんがうちにやって来る」なんてことを言っていますが、私の経験に比べれば、これはどこまでいってもメタファーの域を出ません。なぜなら、私はマジで公文が家に来た人なのですから。 大学生の夏のことでした。実家へ帰省したところ、そこに…

私と公文式(9) 母、開設する

「ボクはフツーに公文がやりたいんだけどなあ。」という不思議な感慨を抱く少年は、週二回おじいさんの車に乗せられて、わざわざ隣町の公文教室に通うことになりました。小学校の高学年あたりになって、突如私の母が公文の先生をすることになったのです。採…

私と公文式(8) イングリッシュ事始め

いまの英語教育の潮流が、少なくとも私の受けてきたものと全く違う潮目になっていることは、専門外の私にだってわかります。ふとした懐かしさから以前取り上げた、リピーターが過去の遺物となったことが物語っているように、英語の教材もガラリと様変わりし…

私と公文式(7) 弟、受難篇

食って遊んで寝る、これが小学生にとって(とは限らないけれど…)の悦楽の境地だとすれば、私の弟はこの禁断の果実を最初に全部食べてしまうのでした。するとこの後に待つのは彼にとっての紛れもない受難でありまして、今度は晩のごはんをたらふく食べて眠いの…

私と公文式(6) 弟、くもんをはじめる

下に無鉄砲なのがいる兄貴というのは得なものです。あっちがアホなことをしでかすと、こっちの立場は相対的に良くなる。ここまでやったら親が怒り出すというラインを見極めるにも、地雷原を勝手に走り回ってくれる弟の一挙手一投足は、私のよき一次資料とな…

私と公文式(5) The ワープ!

私、ワープしたことがあるんです。と言うと、なんだかヤバい人のように聞こえますが、もそっと言葉を補うならば、私は国語の教材で二〇〇枚ほどすっ飛ばして学習していたことがあるのです。G1の101番から気が付いたらG2の101番まで、某宇宙戦艦ば…

私と公文式(4) リピートしたいお年頃

「ピッて、したの?」「もう一回、ピッして、聞いてみらいん。」なんて、昼から晩まで随分ピーピー言っている。それもそのはずで、最近の公文の教室にはピーピー言う機械が随分と増えました。生徒が来た時と帰る時に、ピッ。英語の教科書やプリントに、ピッ…

私と公文式(3) 隣は何をする人ぞ

丁度、羽生さんが「やってて良かった公文式。」とテレビで連呼していた時分でしたか、当時は天才棋士の絶大な宣伝効果でだいぶ人が入ったのだとか。擦り切れた畳の上に煎餅座布団が敷いてあって、横長の座り机に三人四人と、ずらり私を含めたちびっ子が並ん…

私と公文式(2) 宿題ラプソディ

小学校に入ったら毎日「宿題」というものが出されて、そいつを小学生というものはヒイヒイ言いながら解くものなのだ、だから自分もまたのび太君みたいに目から星なんか飛ばしながら、山のような宿題をガリガリこなすのだ、と密かな憧れを持っていました。ド…

私と公文式(1) 序

まずは手前の私塾を紹介せねばならぬのに、なぜ公文式なのか。話せばまあそれなりに時間がかかるので、かいつまんで申せば、私が今も昔も公文式とずぶずぶの関係にあって、公文をして育ち、現在は「かたつむり学舎」を営みつつ、その外の時間で母と妻の経営…