かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

塾生心得 ロジックパズルを見よ 後編

 「○○とすると」「少なくとも」という文言は、数学の解答でみなさんがお世話になりっぱなしな、まさにお馴染み様ですね。このように、ロジックパズルは、数学にふれる際の手つきを再確認させてくれるものであるのです。

 また、どうにも問題が複雑で手詰まりになった時に視点を切り換えて別の突破口を模索しなければならない、という点でも、ロジックパズルのそれは数学の問題に向かう態度によく通じるものがあります。

 ロジックを積み重ねた上で、あらゆる可能性を探る。その先に閃きはあって、難問の突破口は見いだされるのです。

 もちろん私は、ロジックパズルをすると点数が上がるなんてことを言っているのではありません。ですが、それは数学の問題で手詰まりになった際に、いかにして打開策を見いだすかという示唆に富んでいることは確かなようです。

 まだ見落としている可能性はないか、先入観にとらわれてはいないか、見方を換えてみたらどうか・・・私たちはロジックを積み重ねて行く際に、あらゆる思考をめぐらせて、ひとつの解を求めていきます。

 それはあたかも、刀匠が鉄を鍛えるかのように、不純物としてある曖昧さをロジックという金槌で、一発一発叩いていくようなものでしょう。

 ロジックの地道な積み重ねと、それに裏付けられた閃きがあって、数学の問題というパズルは解けるもの。難問を前にして、ペンが止まってしまったら、視点を切り換えて、諦めずに別の攻め手を考える。

 これは私がロジックパズルから学んだ処世訓でもあります。塾生諸君、ちょいと試しに一問解いてみるのは如何だろうか? それはきっと諸君にロジックという構造物を完成させるあの快感を教えてくれることでしょう。