かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

教室の選び方(3) その先生で大丈夫?

 かつては正式に公文の指導者になるための試験があったそうですが、その合格率の低さから、いつの頃からか打ち切りになったとか。

 むかし、高校数学まで復習して指導者試験に臨んだ母が、あんまり簡単で実に拍子抜けして帰ってきたことを覚えていますから、内容はせいぜい中学レベルくらい。ですから、そんな問題もロクに解けない御仁が、公文の教室をやっていると考えると、実に危うい感じがします。

 確かに教材は素敵なものが揃っているけれど、その内容に精通しない(できない)人間が「教材が導いてくれるから」なんて宗教家的な信条でもって、ぼんぼん宿題を出した日には、ひたすら子供とその親御さんが苦しむだけです。

 大事なのは、その先生の実力をしかと見極めることなのです。

 学歴というもので、その人間全体を把握することは出来ません。ですが、少なくとも「指導者」と名の付く人物の力量を測る際には、それをひとつの判断材料としながら、子供への対応や、要所をおさえた指導が可能か否かを慎重に検討する必要があります。

 公文式は未就学児の音読から、果ては線形代数やら漢籍まで、実に学習範囲が広いのが特徴です。このように、幅広い学習レベルをカバーできる指導者の能力もさることながら、教室によってはそうした高進度教材や、教科別に指導を担当するスタッフを割り振っているところもあります。

 生徒数が多く、指導者一人では手が回らないような場合には、まさにこのような配慮が必須となってくるでしょう。

 生徒がバツだらけのプリントをくしゃくしゃにしながら、採点机と自席を何往復もしているようでは、およそ指導が行き届いているとは言えません。

 指導者なり、指導を担当するスタッフが、必ず一人は机間をまわり、生徒の学習をサポートする態勢がきちんと確立されているか、教室を見学する際にはそこを必ずチェックしてほしいと思います。

 さて、お子さんが公文教室に在籍されているみなさんも、その先生でホントに大丈夫ですか?