かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

塾生心得 共通テスト覚書 前編

 私はやっぱり「センター試験」と言ってしまうけれど、まぁ、大学入試センターがやってる試験なわけだから、ギリ間違ってはいないということでご容赦いただきたい。

 それでもこの程の「共通テスト」というやつは「センター試験」と比べると、どうも毛色が違って来たように思います。言うなれば、求められている力が変わってきているのです。ですから昔の「センター」の頭で取りかかると、結構な確率で痛い目を見るやも知れません。

 かつては知識をパンパンに詰め込んで、ゴリゴリ計算して、わしわし読解して・・・というのがまさに定石でありましたが、昨今の「共通テスト」では、そうした正攻法が通りづらい局面が多くなっているのです。

 英語においては発音だとか文法問題がきれいにこそげ落とされて、ほぼ全てが長文読解で構成されています。ですからこれらに正面からぶつかって丁寧に読解していたのでは、いくら基礎力を身につけた諸君であっても、無情のチャイムは否応なく鳴ってしまうことでしょう。

 正確な読解は基本のキでありますが、つまるところ「共通テスト」はあまりこちらにウェイトを置いていない、そうした力をあまり求めていないのです。求められているのは、眼光紙背に徹するほど深く読み込む能力ではなく、あくまで「情報処理能力」と呼べるものに他ならないのです。

 ですから、ある程度の正確さと早さで、必要な情報を即座に掠め取る技術を身につけていないと、この「共通テスト」という関門を突破することが出来ないのです。

 それは私の専門である国語についても言うことができるでしょう。