かたつむり学舎のぶろぐ

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教育雑記帳(50) 住所は書けますか?


 これは結構見落としがちなところなのかも知れません。

 検定試験にやってきた子供達、試験のはじまる前に解答用紙を引っ張り出させて、自分の名前等の必要事項を書かせていると、必ず鉛筆が止まる子があります。

 明らかにその目がヘルプと言っているので行ってみると、生年月日のところで既に立ち往生しているではありませんか。記入欄には「西暦」「平成」と二つチェックを付けるところがあって、いずれかを選んで「○○年○月○日」と記入するようになっています。流石に西暦・平成で混乱するのはまぁ仕方のないことでしょうが、それにしても自分が何年生まれであるのか不明な子が必ず一人二人は出てきます。

 生まれ年が分からなくて試験に落ちる、なんてことは万に一つもありませんが、誕生日を知っているなら、ついでに生年もセットで覚えておいてほしいところです。(これは処理の上で後でこちらが調べて書くことになるので、どうぞラクをさせていただきたくお願い申し上げる次第。)

 さて、次の関門が「住所」であります。これは任意であるし、個人情報の観点からして無理強いするものではないのですが、少々年齢の長じた子であってもここは「書かない」ではなくて、「書けない」と申し出る子が何と過半数なのです。

 毎年のように年賀状を書いて送り合った経験上、私や妻の世代は比較的自分の住所を覚えていて、小学生でも二学期の終業式には「書くから教えて」と声をかけると、スラスラ友達が書いてくれたものですが、やはり最近となると事情が違っているようで、そもそも年賀状自体書かないのだとか。

 だから、と言ってはナンですが、住所は書けなくてもよいのでしょうか。旅先で迷子になったらどうするのか、その上スマホの電源も入らなかったら電話番号も分からないでしょうし、今時分公衆電話だってありません。となると、やっぱり住所と家の番号くらいはちゃんと仕込まれているにしくはないのではないか、と私は思うのです。

 果たして、みなさんのお子さんは如何に? さぁ、その辺をうろちょろしているお子さんを捕まえて、ひとつ質問してみてください。

 「ねぇ、あんた、ウチの住所言える?」

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