●枯れる
誰かが言った。「盆栽は枯らして覚えるものである。」と。
かと言って、ガンガン積極的に枯らしても、何も得るところがない上に、棚場とやる気がドンドン寂しく減衰してくるばかりなので注意が必要である。
どうして枯れたのか、ショックを乗り越えて考えるところに前進がある。展示会に登場するその一鉢には、今は亡き愛樹たちの教訓が生きているのだ。
●同好会
せっかく盆栽をやるなら、その盆栽をつくっている人間とも仲良くなった方が愉快も大きい。
なぜなら、その人が育てる盆栽は、その人柄をしっかり反映しているからである。盆樹を観賞し、そしてそれを育て上げた人間をよく観察し、何でもいいから話をしてみる。
そうしていると、不思議と腑に落ちるのである。この人あってこそ、この樹あり。樹を味わい、人間を味わい、曰く、同好会は二度オイシイのである。
●愛好家のタイプ分類 ①蒐集家
「え? その樹種、持ってない!」となると、喉から手が出るほど欲しくって堪らない。
庭の棚場がすでにしていっぱいであるにも拘わらず、とりあえず店先で見つけてしまった樹を手に持っている。手に持っているからには、レジに持っていかねばならず、レジに持っていったら買わねばならない。
買っちまったからには、仕方が無い。さてと盆栽棚を増設しようじゃないか。さてと、棚が増えたからには・・・。