この間は酒に関する話をしたから、補足の意味も込めてわが失敗談をしておこうと思います。
わが学生時代における大失態は二度。そしてそのいずれにも酒がからんでいるわけですから手に負えませぬ。これからを生きる君たちには、私の大失態を教訓に(?)素晴らしい学生ライフを送ってほしいのであります。
まずは頭をかち割った話から。
ゼミ終わりの研究室で、へべれけになるまで呑んだ帰り道。人の気の絶えた真夜中の連雀通りを自転車で走っていたら、いつの間にかそのまま眠って、思い切り電信柱に衝突して頭を五六針縫う大けがを負いました。
「痛て、てて」と起き上がって、だいぶと出血していましたが、そのまま自分の部屋まで自転車をこいで帰り、シャワーで頭の血のりを洗って傷の具合を確認したところ、頭の皮の一部が裂けてぺろりと剥けている。やっちまった。
こうなると酒も何もあったものではありません。酔いもすっかり醒めて、駆けつけてくれた救急隊や真夜中に頭を縫ってくれた脳神経外科の先生には、ひたすら申し訳なく、とにかく恥ずかしさでいっぱい。やはり、酒を呑んでも人様に迷惑をかけるのは、ルール違反であります。
そして今ひとつのエピソードは、私の通った大学で、これから教育実習に行く後輩たちがいまだに訓辞されているという、まさに負の遺産の金字塔。
「実習の最終日には、打ち上げがあります。だけど自分を落っことしても、実習日誌だけは落っことさないように!」
という強めな注意を、わざわざ二十歳過ぎの大学生がされねばならないのは、何を隠そう実際に実習日誌を落とした大馬鹿野郎があったからに外なりません。(次回へつづく)