かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

一部記事の取り下げに就いて

 読者諸氏へ。平素より拙ブログにお付き合いを頂き、深く御礼申し上げます。

 さてこの度、退っ引きならぬ事情によりブログ記事のバックナンバーから一部の連載記事を取り下げる運びとなりました。ご愛読いただいた方、そして「星」まで付けて下さった方々には大変に申し訳なく思っております。



 賢明なる読者諸氏は、直ぐとその違和にお気づきになられることかと愚考する次第であるが、小生も一言論人として、このような形で自分の言説を取り下げざるを得ないことは、まさに身を切られるような思いである。

 さりながら、私が今斯くして言葉によって思考し、人前に問うても恥ずかしくはないものをものせるようになった数々の契機は、取り下げを要請された記事の数々に於いて折に触れて語ってきたつもりである。その点に関して、小生は今なお深い感謝の念を蔵しているし、今回の要請に応ずるのも昔日に受けた大恩あってのことである。

 誰を誹謗中傷したわけでもなければ、名乗りもなく根拠無き野放図な私見を述べたわけでもない。言説とはいつ如何なる時も自由かつ中立的でなくてはならないし、批判や意見には再び言説を以て中るのが変わることのない正道であると小生は信じている。

 国際情勢そして気候変動と、いま世界は変転のただなかにある。教育的役割を担う人間に求められているのは、社会に適合する代替可能で凡庸なコマを作ることではない。自ら学び考え言説を以て明日の考察をはじめうる人間の育成こそが急務なのである。

 目先の利得ばかりを追求し、小心翼々といつまでも枝葉末節に拘る共同体に未来はない。小生にはまだまだ考えねばならぬこと、そして書かねばならぬことがある。些事にかかずらって己の実践する教育と未だ探求の半ばにある学問の本道を踏み惑うわけにはいかないのだ。

 読者諸氏よ、この通りブログは寂しくなったものの、小生は今後とも鋭意執筆を続けていく所存である。共に明日を考察する一助として頂ければこれ幸甚である。