孤高のぼっちプレーヤーを選ぶか、にぎやかなサークルを選ぶか。それはあらゆる趣味において提示される選択肢であるかもしれません。
せっかくの趣味なのだから、誰に気兼ねするともなく、自由に気ままに愉しむというのもアリ。同好の士という最良の話し相手と、尽きせぬ談義を通して互いに刺激し合うというのもアリ。いずれに軍配が上がるというわけでもないけれど、もちろん好みは分かれます。
私の場合はどちらかと言えば前者。一人ぼっちで盆栽らしきものを買い、初心者向けの参考書を探し求め、とにかく巻いてみたい一心で針金を揃え、悪戦苦闘しつつ二年ほどソロ活動にいそしみましたが、気がついたら「盆栽同好会」に所属して早五年の月日が経とうとしています。
わが同好会は会員が減ったり減ったり、ちょっと増えたりをしながら、何とか活動を続けています。
月二回の教室と、年二回の展示会が主な活動ですが、最近は流行病やら公民館の建て替えで施設を追いやられたり、何かと強めの外部刺激を受けながらも、へこたれることなくやっている次第で。
盆栽は鉢に樹を入れた時点から、とにかく枯らさないという絶対的なルールがつきまとうもの。だから毎日最低限の世話はするものの、私の場合ともすれば雑草を抜かなかったり、「そのうちに」なんて言って肥料の時期が遅れることもしばしば・・・。
そんな時に私の尻を、ぽおんと叩いてくれるのが同好会であり、一回りも二回りも年が離れた友人達なのです。
最近自分の身近にあった盆栽あるあるを語ったり、手入れを教わったり、改作の相談をしたり。そんなことをしているうちに、無性に樹をいじりたい気分になっている自分を発見して、がぜん創作意欲がわいてくる。
刺激し、刺激され、互いに異なる美的感覚をおおらかに肯定しながら、今日も私は真新しい公民館に昔ながらの盆栽用具をガラガラと運び込むのです。
さあ、そこのあなたも、同好会へようこそ。