さて、参考書も決してお安いものではありません。今回私は自分のお財布をはたいて自分の勉強用に『自由自在 理科』(受験研究社刊)と「一問一答集」を購入したわけですが、なかなかどうして少なからざる出費であります。
塾生諸君にはいつも申しているように、参考書もとい自分の勉強に用立てる書物はできる限り「自分で買う」必要がありますし、そして出し惜しみをしてはなりません。知識とは一生の宝であり、それをケチケチしたばっかりに素敵な気づきやひらめきのチャンスをみすみす見送ってしまうことほど残念なことはないのです。
何より「自分で買う」ことをした以上、やはり「使わない」=「もったいない」のであり、願わくはその元を取るくらい、いやそれ以上に素敵なサムシングをその書物なり参考書から学び取ってやろうという気にもなるはず。ですから、今回私は約四千円分勉強をせねばならぬことになるわけで、ちょっとした武者震いすら覚える次第であります(笑)。
参考書選びの話は一先ずこの辺にして、そろそろ本題に戻りましょう。そうです、私はこの年になって堂々と中学理科を勉強しようと思い立ったのです。まず喫緊に学ばねばならぬのは化学の「イオン」にまつわるエトセトラ。
これは私の中学時代にはなかった(ような気がする)分野であり、高校の頃にちょっと履修していた「化学」で説明をされた記憶こそあれ「イオンとはなんであるか」と尋ねられて答えられない私はそれを全く知らないのと一緒なのです。
そんなに威張って言うことではありませんが、私はこれから全く以て新しいことを学ぼうとしているのであり、それは文学を自分の軸として生きている私にとって実に新鮮な、心躍る学びの機会と映るのです。