かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

塾生心得 九月のおたより

 暑さ寒さも彼岸までと言いますが、はてさてこの残暑、あと半月でおさまることやら。夏休みが終わり、生徒のみなさんはきっと休み中に蓄えたエネルギーを、鋭意日々の勉強につぎ込んでいることでありましょう。

 え? 夏の疲れが出てバテている? 今日はそんなみなさんのためにも、元気が出るドリンクの製法ではなくて、効率的にお勉強の栄養を摂取するための学習法をご紹介したいと思います。

 その名も「秋の夜長学習」・・・。なるほど! と早合点したそこの君、私は決して涼しい夜を利用して二時三時まで勉強せよ、と旧弊なことを申しているわけではないのでお間違えなく。

 私がオススメしたいのは、寝る前のほんの五分、十分を使って、今日自分が勉強した内容を頭の中で整理するという学習習慣であります。今日覚えようとした漢字を宙で書いてみるのもよし、解いた問題集の引っかかった箇所の解法をおさらいするでもよし。社会の暗記項目、理科の実験手順でも何でも、とにかく今日という日に自分の頭に入れたもの(入っているもの)を確認する時間を作ってほしいのです。

 つまるところ、そうして思い出せないものは、誠に残念ながら頭には入っていないのです。自分で想起して、それを言葉や数式で説明出来るなら、それはきっと頭の中に知識として定着しているはず。どれが分かって何がイマイチだったのか、そうした確認と反省の時間があることによって、学習の質は必ず向上します。

 秋の夜長、鳴き出した虫の声を聞きながら、就寝前のひととき自分の頭と語らってみるのはいかがでしょうか?