かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

盆栽と暮らす(13) ちょっと見ぬ間に

 厳寒期と盛夏は、とてもじゃないけれど盆栽鋏を持つ手も鈍ります。

 このところは日に三度の水やりも、その都度大汗をかく始末ですから、一鉢ごとに目をやって手を掛けるなんて余裕もありません。

 小さい鉢は十把一絡げにして庭木の下へ避難させ、酷烈な直射日光を中てないようにはしているものの、中には葉っぱが所々灼けてしまったものもちらほら。この分ですと、もしかするとハウスが無くても南方系のブーゲンビレアなり、ハマボウなりの樹種をこの東北で育てられる日も近いのではないかと思う次第ですが、ご丁寧に冬はちゃあんと寒いそうで。

 それにしても元気なのは草であります。

 一体私は何を育てているのかしらと思ってしまうほど、暑さにかまけてちょっと見ぬ間に鉢の樹の下からありとあらゆる草が繁茂している・・・。中には肝心の樹高よりも丈高く伸び出してしまった草もあって、およそこうなると折角演出しようとした「デカイ樹感」も台無しと言ったところです。



 したたかに根を張る草と、制約ありありの環境下でガンバル樹と。どちらがエライというわけではありませんが、人間が忽ちコロリといってしまうような場所であろうと、植物というものは立派に生存している。これは朝ドラで万ちゃんが力説するとおりであります。

 鉢から一本伸び出したヒメジヨンの先端がくにゃりと曲がる。さっきやったと思ったのに、どうやらもう水切れがしてしまったようです。コップの水をグイとあおって、残暑の庭に出て行く昼下がり。

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