かたつむり学舎のぶろぐ

本業か趣味か、いづれもござれ。教育、盆栽、文学、時々「私塾かたつむり学舎」のご紹介。

かたつむり学舎の理念

塾生心得 訂正の精度 後編

「訂正」とは「学び」のチャンスであります。 だからこそ、正解するよりも訂正することの方がよっぽど難しい。 正解とは正直なところ、実に味気ないものなのかも知れません。クイズ番組を見ていても明らかなように、ピンポーンと正解してポイントが加算され…

塾生心得 訂正の精度 前編

この間、ふとこんな警句が口を突いて出ました。 「間違いを訂正することは、問題を解くことより難しい。」 我ながらなかなかどうして、深い事を申してやったぜ、とひとりして悦に入っていたところ、「え? 先生、これってどこか間違ってます?」と言われて「…

塾生心得 国公立を目指す人へ 後編

定期テストではそれなりな点数を取れていたし、その時になってホンキを出せば、国公立大くらい行けると信じている受験生。これは歯が抜けるほど甘い考えであります。 「金に糸目は付けない」という親の勧めで、名の知れた進学塾の門を叩いて、みっちりコース…

塾生心得 国公立を目指す人へ 前編

ちょっと、喩え話をしましょう。 ここに自惚れの強い大工がいます。この大工、とある大金持ちに依頼されて、とにかくデカくてゴージャスな家を建てることになりました。 「金に糸目は付けない」との注文通り、一流の建材を揃えて、さて作業に取りかかったも…

塾生心得「言語化してますか?」後編

「参勤交代」が何かを説明するためには、その歴史的意義はもちろんのこと、それを説明するための「江戸幕府」であるとか「大名」の位置づけであるとか、諸々のキーワードについても語れる状態でなくてはいけません。 これが出来ていないからこそ、結局のとこ…

塾生心得「言語化してますか?」前編

「参勤交代」とは何ぞや! という先制パンチを受けて、そいつをひらりとかわしながら「それは、江戸幕府が」云々と講釈をはじめられた君は大丈夫。多分この先の話を読まなくとも、もう既に肌身に染みて分かっていることだろうから、別の記事を読むがよろしい…

塾生心得「文章問題がちょっと・・・」後編

文章問題でつまづく生徒に顕著なのは、彼らが非常に近視眼的な考え方で、文章題にアクセスする傾向であります。 「書いてあった数を単に足せばイイ」とか「これは一次方程式の問題だから必ずそれで解かなければならない」なんて了見であるから迷子になるので…

塾生心得「文章問題がちょっと・・・」前編

「ウチの子、計算はちゃんと出来るんですけど、文章問題がニガテなんです。」というお母さん達からのSOSを受けることがよくあります。 それでもバチあたりな私は、そんな話を半分聞き流しながら「ああ、この子は国語がニガテなんだなぁ」と、一人納得して…

些事放談「議論出来ないオトナ達」

教育に悪いものを子供に見せるな! というのは、最早古典的な台詞でありましょうが、昨今はメディアが増殖に増殖を重ねた結果、最早オトナのわれわれが子供の観ているものを全て把握することも至難の業となってきました。 テレビが一家に一台で、チャンネル…

塾生心得「それって、オフライン?」後編

勉強において大事なのは知識の量というよりむしろ、知識と知識の繋がりだと私は常々思うのです。 知識が線状に繋がっていれば、たとえそのうちのどれかを忘れているとしても、知っているところから糸を辿ってその知識を呼び戻すことが出来るのです。これぞま…

塾生心得「それって、オフライン?」前編

通分の習い始めは、まず約分の逆をするところから。今まで分子と分母を同じ数で割っていたのを、今度は分子と分母に同じ数をかける操作が必要になるわけです。 「約分の逆だ」とすぐに気づく子はきっと、何だよこの間までせっかく約分して小さくしてきたのに…

塾生心得 正しく選ぶ為に 後編

前回私は「義務教育」の意義を、一個人が主体的に「選択」するためのスキルを涵養するところにあると述べました。情報を読み解くリテラシー能力、そして社会と人と適切に関わっていく能力こそが、私たちに正しく判断し、そして「選択」するための足がかりを…

塾生心得 正しく選ぶ為に 前編

なぜわれわれは、自分から望んでもおらぬのに「義務教育」を受けなければならないのでしょうか? なぜこの国の大半の人々が、それを修了した後もわざわざ高等学校へ行き、今や結構な割合で大学へ進学するのでしょう。諸君はそんなことを考えた経験はあります…

弟子達に与うる記(4) 学問を血肉化せよ

本で読みかじって知った気になっているだけ。それを自分の言葉に落とし込むことも出来なければ、そこから自分の考えを新たに出発させることもできない。それは血が通っていない「借り物」の思想であります。 そんな「人のフンドシで相撲を取る」人物のタチの…

弟子達に与うる記(3) 人のフンドシで

この間の読書の話で、ちょうど「消化」についてふれたので、忘れないうちに補足をしておくことにします。 本、あるいは大学の授業で皆さんは「理論」や「思想」というものを学び、必要に応じてそれを吸収することでしょう。 精神分析、民俗学、テクスト論、…

弟子達に与うる記(2) ポケットに本を

別に読む気がなくても、授業がフルコマで忙しい日でも、ポケットに無理矢理ねじ込めとは言いませんから、カバンの片隅に一冊の本を忍ばせておいてほしいものです。 とにかく学生時代というものは、読書を通して自分の考えや思考力を磨くことが肝要です。本を…

塾生心得 リセットしてよいのは 後編

さて、間違いというものが決して無意味ではない、と知っている皆さんは、よほどのことがない限り自分の計算式を含めた解答を「リセット」しにかかるということはないでしょう。 「なぜ間違えたのか?」「どこでやらかしてしまっているのか?」という問いを立…

塾生心得 リセットしてよいのは 前編

前回のゲームの話のついでにもう一点、私が「似姿」とまで称した、勉強とゲームの違いを強いて挙げるとするならば、それは一体何でしょうか。 ずばり、それは「リセット」してよいか、否かという点なのです。そう、ゲームは「あっ、シクッた。」となったら、…

弟子達に与うる記(1) 序

四年、六年と私のもとに通ってくれて、今日がその最後になる日だと言うのに、私は決まって上手い言葉をかけてやれません。 ホントは伝えたいことが、山ほどあるのだけれど。微積の問題を解説しながら、全く別の話をしたくて堪らなくなるのだけれど。いざとい…

塾生心得 如何にゲームを攻略するか 後編

国語、算数、理科、社会、そして英語。どの教科にしたって、そこには特有の法則があり、独特な言葉の使い回しが存在します。 これらの勉強がよく出来る、と言われる人々はそうした法則を理解し、まさにそのルールの中で適切に記号を操ることで、素敵な得点を…

塾生心得 如何にゲームを攻略するか 前編

さて、みなさんはテレビゲームをしますか? なるほど、ゲームなぞしておる余裕もなく、勉強に追われている? さもありなん、さもありなん。え? 息抜きにちょっと、ですって? いやいや、そう恐縮めされるな。実を申せば、私も大好きなのです。テレビゲーム…

塾生心得 ロジックパズルを見よ 後編

「○○とすると」「少なくとも」という文言は、数学の解答でみなさんがお世話になりっぱなしな、まさにお馴染み様ですね。このように、ロジックパズルは、数学にふれる際の手つきを再確認させてくれるものであるのです。 また、どうにも問題が複雑で手詰まりに…

塾生心得 ロジックパズルを見よ 前編

バリバリの文系で、近代文学をこよなく愛する人間であるけれど、私は数学というものがとても好きな人間なのです。 抽象的な事象を「ああでもない、こうでもない」と頭の中でこねくり回すのが好きというのもあるけれど、やはり数学はロジックという一つの構造…

塾生心得 英語がワカンナイ 後編

英語学習における鬼門として、先に挙げたのが語彙力不足の問題でした。それにつづいて第二の問題となるのが、文法に対する認識の甘さです。 私は元々公文式で英語のいろはを学びましたが、昔の公文の英語は徹底した文法主義を打ち出していました。おかげさま…

塾生心得 英語がワカンナイ 前編

私のところへ来はじめたばかりの門下生から「先生、英語で点が取れません」という相談を受けることがあります。私はテストの点を上げるための勉強というのが好かないので、何が分からなかったのかと尋ねます。 すると彼らはきまって「うーん」と考え込んでか…

塾生心得 「効率厨」のすゝめ 後編

効率重視、これを日常の人間関係だとか、趣味において追求してしまうと、たちまち友達をなくしたり、メンドウの中にこそ存在していた面白みが失われたり、何かと弊害が多いものです。 しかしながら、ことお勉強に関しては話は別です。学生でいられる時間とい…

塾生心得 「効率厨」のすゝめ 前編

みなさんは「効率厨」という言葉をご存じでしょうか。これは主にオンラインゲームなどのマルチプレイにおいて、最大級の効率を求めようとするあまり、他のプレーヤーの顰蹙を買う類いの人々を指す用語です。ゲームに精神の個室を求める私は、三十年来のぼっ…

塾生心得 罪なケアレス 後編

テストであっても、それ以外の局面においても、見直しをする能力とは、実のところかなり高度な能力と言えます。自分の書いた答えをそのままなぞるのでは、見直しをしたことにはなりません。多くのケアレス民はこの点で、大きな誤謬を犯しているのです。ただ…

塾生心得 罪なケアレス 前編

ほんとは八十点台だったんですけど、ケアレスミスしちゃって・・・と、てへぺろな笑みを浮かべている生徒諸君、果たしてそのケアレスの発生原因について考えたことはあるでしょうか? この仕事をしていて一つ気がついたのは、ケアレスミスは起こるべくして起こ…

塾生心得 明日の学問のために 後編

では改めて、現代日本社会を生きる私たちは、何のために勉強をして、何のために大学へ行くのでしょうか。私が考えるその答えは《学問を修めるため》です。 「いやいや、そんなキレイ事を」と言われるやも知れぬのは覚悟のうえですが、果たしてこれは、「キレ…